ご相談内容
ご相談者様のお母様は認知症の疑いがあり、1年ほど前から施設に入所中。認知症の症状が出る以前から妄想癖があり、ご相談者様との仲は険悪になっていました。そのため、将来お母様から相続したあとに売却することを考えていらっしゃいました。しかし、お母様の年金だけでは施設費用・生活費がまかなえておらず、貯蓄がどんどん減っていることが発覚。ご自宅は空き家のまま放置状態だったため、早急に売却しようとされました。しかし、地元の不動産会社には断られてしまったそうで、当サポートオフィスにご相談くださいました。
解決を困難にしている要因
①お母様に行為能力(*)があるのか?
*契約などの法律行為を単独で確定的に有効に行うことができる能力
②ご相談者様とお母様の仲が悪く、長い間顔も合わせていない状態
③ご自宅の名義が亡くなったお父様のままになっていたため、すぐに売却活動ができない状態
お父様がお亡くなりになった際に、お父様からお母様への相続の手続きが行われていませんでした。売却するためには、まずお父様からお母様への名義変更(相続登記)をする必要がありました。
結果
当社および司法書士との面談を行い、症状に進行は見られましたが、お母様からご売却の意思が確認できました。
面談を行うにあたっては、施設の担当の方にもご協力頂きながら手紙をやりとりし、時間をかけて面談ができるところまで関係性を修復していきました。
面談時にはお父様が亡くなられた際の相続についてもご確認頂き、遺産分割協議書の作成と相続登記もご支援。その後、当サポートオフィスで買い取らせていただきました(ご相談から約6か月後)。
このように、当サポートオフィスでは、ご相談者様と認知症の方との関係が悪化している状態であっても、関係性の修復や交渉などを代理・支援し、売却の実現に向けて取り組んでいきます。